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​【この世界】

【来たるべき終わりが漠然と横たわっていた場所】

 とある世界の空の隙間に忽然と出来た空間の箱。幾つかの層から成り、その最下層にいた終わりの竜が招いた精霊によって街が築かれ、歴史が紡がれていった。この世界自体は単なる空間の箱でしかなく、穴が開けば外側の世界と繋がり人や物が行き来することもある。

【終わりの竜】

​ この世界の最下層にいる竜。

【精霊(原初の精霊)】

 この世界に文明と歴史の礎たる「街」を築いた存在。終わりの竜によって異世界から招かれたとされているが、詳細は明らかになっていない。

【開拓の精霊】

 原初の精霊から分かたれたとされる「善」の精霊。人々の前に新たな道を敷き、発展を促す。

【破城の精霊】

 原初の精霊から分かたれたとされる「悪」の精霊。人々や精霊が築き上げたものを破壊し、混乱をもたらす。

【始まりの竜】

 原初の精霊と共に異世界より招かれたとされる、転竜ワールウィンド、心竜ディーバ、魔竜プロフェット、廻竜ネビュラの4体。精霊が築いた街に「物語(イノチ)」を吹き込み、外の世界から人々を招き入れ街に生き生きとした彩りをもたらした。今でも守護竜として人々に密接に関わっている。

 この世界の1層上に住んでおり、それぞれ巨大な竜であるが、人間に化けることが出来る。人々と接する時は専ら人間態で姿を現す。

 

【おい、マイクラしろよ】

【復活】

 要するにリスポーン。死んでも自力で生き返ることが出来る。

 死んでも復活する、というより、出来る。魔力とは別に存在する魂の力が必要になる。

 肉体が生命活動を停止すると、魂の力により肉体が復活地点に転送され、そこで魂の力で構成されたソウルクリスタルの中に入って、傷を癒して肉体を再構成し、再構成された肉体に死ぬ間際までの記憶を引き継いで復活する。というのが一連の流れ。一般的にはソウルクリスタルが作られてから復活が完了するまでは30分から1時間程度。

 復活地点は「楔魂術(せっこんじゅつ)」と呼ばれる特殊な魔術によって固定および更新するもので、宿屋や冒険者ギルド、戸籍を管理している役所などにその魔術を習得している技術者がおり、彼らによって復活地点の更新が行われる。その魔術は竜霊協会によってしっかり管理されているのだが、その目を盗んで違法に習得した者が、金儲けなどの悪巧みに用いていることもある。

 ソウルクリスタル内での肉体の再構成は、当事者の記憶に大きく依存する為、当事者が覚えていない傷は完治しなかったり悪化したりしている。復活しても傷が塞がっていなかったのでクリスタルから出た途端出血し始めた、というのは冒険者ギルドや調査団、防衛団では最早茶飯事と化している。また、自分が死ぬ間際の記憶が(通称死の記憶)鮮明に引き継がれる為、肉体は無事でも精神が無事じゃない場合が多い。

 そして魂の力には明確ではないものの限界があり、年老いるごとに減ったり、短期間に死に過ぎると減ったり、体質でそもそも少なかったり、様々な要因で減衰し、最後には復活出来ずに完全な死を迎える。これを一般的には「死滅」と呼ぶ。死滅すると、亡骸は転送されずその場に残る。

 要約すると、復活出来るけど全然あてにならない。

【復活地点】

 前述の通り、特殊な魔法によって登録、位置更新される復活地点であるが、その登録は任意、或いは時間経過で抹消することもある。復活地点登録が無い状態で死亡すると、肉体が転送されるのは勿論初期復活地点である。まさに母体から生まれ落ちたその場所が初期地点となり、魂がその場所を記憶しているのだが、その記憶は15歳前後を境に徐々に薄れ出し、そこからおよそ15年ほどかけて失われてしまう。完全に初期復活地点を忘れてしまった人を「土忘れ(つちわすれ)」と言い、その時期は本人がなんとなく悟る。土離れになったまま復活地点を登録しない者は「土離れ(つちばなれ)」と言い、そのまま死んでしまうと死ぬ。ハードコア。

【獄殺】

 楔魂術を悪用した拷問または刑罰。リスキル。対象の復活地点を閉所の中に変更してから対象を殺害し、復活地点で待ち構えて復活した矢先にまた殺し、復活を待ってまた殺し、精神を摩耗させて自白を促す。大抵は時間をかけて死ぬような方法が取られる。

【疲弊】

 短期間に死に過ぎると、ソウルクリスタルでの肉体の再構成に時間がかかるようになる現象のこと。魂が疲弊しているという解釈からこう呼ばれる。

【死に覚え】

 復活を前提とした危険地域への特攻。多くの場合無事では済まされない。

【モンスター】

 この世界の人々共通の脅威。人型のゾンビやスケルトンといったアンデッドが一般的で、アンデッド除けの魔法は旅に出るなら必須スキルとなる。

 この世の果てのネクロマンサーが処理に困って垂れ流している失敗作とも、土離れの成れの果てとも言われ、その元凶は明らかになっていない。

【ジ・エンド】

 この世界の最下層の名前。世界の果てだとか、辿り着けば願いが叶うだとか、はたまた何もない虚無の奈落が広がるだけだとか、この世界の人々にとってはほぼ御伽噺の世界でしかないが、然るべき場所に入り口があるとも、まことしやかに囁かれている。

【ネザー】

 この世界の人々にとって比較的馴染み深い異世界。この世界の数層下にあるとされ、各地にゲートが見つかっており割と簡単に行けるが、あまりに危険なので調査団によって厳重に管理されている。というかそもそも行こうとすること自体割と頭おかしい。重罪人の流刑地になっていることから「怒りの世界」「罪の坩堝」などと呼ばれている。

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